フランス、ブルゴーニュに遊学していた時、ワインの作り手を訪ねた際に感じるのは彼らがその先祖たちと強い絆でつながっているということです。
彼ら・彼女らとの会話からは先祖への強い親近感と感謝の思いを絶えず垣間見ることができます。彼らの多くが曾祖父母や、さらにその先祖のことでさへ、まるで会ったことがある親しい人のように語るのです。
ワインについて考えるとき、私はこれがとても大切なことだと思っています。文化の芯、国の強さの源、とすら感じるのです。何故ならそういった思いこそが、先祖への、そして先祖が守ってきた土地、ひいては地域、国に対して自然に愛情を育む力の源泉となるからです。
ワインや日本酒の作る側の苦労話も、レストランでのソムリエの暗黙のルールも一切知らずに真っ白な状態でフランス料理学校の経営者としてワインと親しむようになった私は自分が、すこし人とは異なる視点、価値基準を踏まえてワインについて語るように「育ってきた」と感じます。でもそんな視点こそがビジネスに役立ったり、プライベートで人の心を掴んだりすることが多いと実感しています。
「ワインやお酒を味わう際に、ちょっと他ではなじみの無い、有益かつ興味深い切り口を交えてよりいっそう豊かな時間にしたい！」
そんな願いをもつ方々との出逢いを楽しみにしています。

代表　菊池Tan貢利